Vol.04 法人税の実調率が過去最低

国税庁は平成26年11月6日に「平成25事務年度 法人税等の調査事績の概要」を発表しました。
それによると、法人税全体の実地件数が【平成23年度129,000件、平成24年度93,000件、
平成25年度91,000件】と30%も減少した前事務年度に比べてさらに2.8%も減少した事が
分かり、2年連続の減少となりました。
この現地調査件数の減少により、法人実調率(実地調査件数を対象法人数で除したもの)は
過去最低の3%に低下しています。

 

※実地調査件数減少の要因
1.国税通則法の改正に伴う事務手続き増加で調査日数が増加
2.書面照会など実地調査以外の方法の積極採用

が主な要因のようです。
国税庁によると1.は新規採用人員の減少も調査日数増加という影響を与えたということで、
平成25事務年度の1件当たりの法人税調査日数は11.9日であり、これは前事務年度より0.2
日多かったということです。
しかし、2.の様に申告書計算誤りや法令の適用誤り等が考えられる法人については書面照会
を積極的に実施したということで、これにより件数減少となったようです。



表1 法人税の調査実績(過去3事務年度分)

実地検査件数 非違件数 非違割合
平成23事務年度 129,000件 92,000件 71.3%
平成24事務年度 93,000件 68,000件 73.1%
平成25事務年度 91,000件 66,000件 72.5%

表2 法人消費税の調査実績(過去3事務年度分)

実地検査件数 非違件数 非違割合
平成23事務年度 120,000件 66,000件 55.0%
平成24事務年度 88,000件 50,000件 56.8%
平成25事務年度 87,000件 49,000件 56.3%

 

 

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